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ガミースマイル治療クラウンレングスニング審美治療

前歯のクラウンレングスニングへの疑問 一問一答 

ガミースマイルを治療する際によく提案される手術にクラウンレングスニングがあります。

クラウンレングスニングは歯冠長延長術と呼ばれ歯茎を外科的に削り取り(切除)歯茎を減らすことで見えている歯の長さを長くする手術になります。これによりガミースマイルであれば歯茎の量を減らしたり、見える歯茎のガタ付きを綺麗に整えると言ったことを目的にします。大切なのは前歯(審美改善目的)のクラウンレングスニングと奥歯(深い虫歯治療などで歯質が減り、歯の保存が目的)のクラウンレングスニングは目的が違うので同じ名前の手術なのに手技が異なることです。

以下に良くある質問とその答えを出しておきます。参考になれば幸いです。

質問1:クラウンレングスニングをすると歯がグラグラしたり弱くなりますか?

答え :弱くなりません。グラグラも起こりません。

審美改善目的のクラウンレングスニングは歯が弱るようなことはありません。クラウンレングスニングは歯茎を剥がして露わにした歯槽骨を削る処置のことを指しますが審美改善目的の場合は外側の(表の部分)一部2〜3ミリくらいしか削りませんので全く問題ありません。しかしながら奥歯のクラウンレングスニングは歯の根の分岐部など様々な注意点がありさらに歯の周囲全部を削るなど、歯そのものの寿命に関わる処置(もちろん歯の延命目的)ですので主治医に良く聞くことをお勧めします。

質問2:クラウンレングスニング手術は痛いですか?腫れますか?どれぐらいの期間で治りますか?

答え :手術中は麻酔が効くので痛みはありません。前歯クラウンレングスニング手術は術後の痛み・腫れ・内出血は一切ありません。しかしながら奥歯のクラウンレングスニングは術後の腫れ・痛みは伴います。治癒期間は7日間で特に傷は目立ちませんし抜糸が可能です。骨・歯茎が最終的な位置に落ちつのは最低3ヶ月待つことをお勧めします。

質問3:何ミリ歯茎を減らせますか?切除できますか?

答え :歯茎はいくらでも減らせます。が、審美治療が目的ならば限界があります。歯と歯茎には再生・治癒のルールが存在します。ルールが守られてない手術結果がいわゆる失敗です。ルールその1前歯の根っこは人参のようにだんだん細くなる、先細りの形です。歯茎を切りすぎると先細りした歯がむき出しになってしまいます。ルールその2 歯は歯茎の中に象牙質の部分が隠れています。歯茎を切りすぎると象牙質がむき出しになってしまいます。象牙質は知覚過敏の原因や虫歯の原因になりやすく色も黄色で綺麗には見えません。ルールその3 前歯の長さには人により多少変わりますが美しく見える長さが存在します。日本人女性であれば前歯の長さを10.2~10.8ミリくらいにすると審美的な前歯の長さになり笑顔も美しく見えます。歯茎を切除しすぎると馬のような長い歯になり著しく美しさを損なうことになります。 ルールその4 歯を支える歯槽骨は一度削り取ってしまうと容易には元の位置まで回復しません、しっかりとした治療設計が無く骨を削ると歯茎のラインがガタガタになったりして審美を著しく損ないますし、改善ができなくて困ることになります。執刀医の説明と準備、技術がとても大切です。

質問4 :ガミースマイルの原因である歯茎を切ると質問3のようなことが起こるならほとんど歯茎を削れないですよね?

答え :その通りです。しかし、前述のルール1とルール2をわかりつつもたくさんの骨を削る必要がある場合歯がどんどん長くなってしまいますよね?審美改善のためにはルール3で述べた歯の長さに寄せなければなりません。そのために歯を削って理想的な形・長さ・色を追求するラミネートベニアというセラミックを貼り付ける技術が必要なのです。歯を削ってセラミックを貼り付けるのならば象牙質が露出しても歯の根が多少細くなっても審美改善が可能だからです。この場合被せる・貼り付けることが大切です。もちろん歯の長さ10.2~10.8ミリに近づけます。

質問5 :歯の長さをどうした良いかわかりません。

答え :質問3のルール3で述べた歯の長さが絶対ではありません。歯の長さの設定は主治医先生にお任せするのが一般的ですが審美治療をしっかりやる先生はwaxup &mold テクニックでシミュレーションすることで術者と患者間で相違が生まれずに適切な審美結果に近づけます。waxup &mold テクニックはクラウンレングスニング手術前に必ず行い、目指すべき骨の削除量・歯茎の削除量を0.1ミリの単位で正確に割り出し、手術に踏み切る前に患者とどこまで歯茎を切除できて・どこまで歯の長さが変化して・どうすると理想的になるかまでカウンセリングしとくべきです。そこで同意が得られてからクラウンレングスニング手術を行います。術者waxup &mold テクニックで得られたシミュレーション通り切開・歯槽骨削りをするので失敗しません。当てずっぽうに手術するのは術者の感覚になってしまい納得しがたい結果になっても手遅れです。

次回はwaxup &mold テクニックを紹介します。

 

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執筆者情報

院長/歯科医師

中澤 玲 Rei Nakazawa

岩手医科大学歯学部を卒業した後、すぐに顎関節治療の勉強に没頭し、 多面的な目線で顎関節の治療を行う。 その後、アメリカ・ボストン大学に留学し、世界で注目される治療や歯科材料に目を向け研鑽し、審美治療やインプラント治療においては、ドイツ大手のインプラント会社のインターナショナルインプラントインストラクターに任命され、活躍している。

日本インプラント学会、ブラジル審美治療学会論文投稿や歯科雑誌への執筆、2013、2014年とブラジル審美治療Marcelo Daltro先生を個人的に日本に招聘し共同で講演活動を行う。インプラントの本場ドイツでもFrank Zastrow先生と講演活動を行っている。 2014年はドイツのインプラント専門医達の間では解消されていない問題である『顎関節症とインプラント治療』についての講演を行った。

世界でも著名な審美治療医師の一人、Dr.Iñaki Gamborenaと共同講演を日本GC社で開催。高水準のディスカッションにより多数の賞賛を得た。自身でも若手歯科医師向け年間コースを2014年に開設し、日本国内でも各地で講演中。