歯列矯正によって歯の位置を移動させ、
ガミースマイルを改善
ガミースマイルを治すには、まず原因をはっきりさせることが大切です。上唇を持ち上げる筋肉が強いケース、歯茎の発達に問題があるケース、上顎が前方に出ているケースなどがあり、なかには歯列矯正だけでなく手術が必要なものも存在します。歯の位置に問題がある場合は、歯列矯正による治療が可能です。
ガミースマイルになる原因
上唇を持ち上げる筋肉が強く、歯肉が見えすぎてしまっているケース
歯ではなく筋肉や顎骨の問題によってガミースマイルが引き起こされているケースも少なくありません。上唇を持ち上げる筋肉が強い場合は、歯列矯正ではなく、歯茎を自然な見た目にかえる歯肉整形をおすすめすることもあります。
ガミースマイルの治療における矯正治療
矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療
不正咬合がみられる場合は、矯正治療が有効的です。 ガミースマイルの治療では歯科矯正用アンカースクリュー(小さなチタン製のネジ)を使用することが多く、事前に顎骨に埋め込む簡単な手術を行います。歯を動かす際の固定源になるため、治療スピードと確実性が高まります。
- 過蓋咬合の場合
- 上顎前突(出っ歯)の場合
上顎が下顎を覆いすぎている過蓋咬合は、歯の生えている部分が短すぎる(位置が低すぎる)ことが原因でおこります。矯正治療により歯を引き上げることで全体の噛む位置が高くなり、ガミースマイルの改善につながるケースも珍しくありません。
歯並び全体を後ろにひくように動かすことで、かみ合わせが安定します。通常のワイヤー矯正では奥歯を固定源にしているため、奥歯が前に移動してしまい前歯を大きく下げることができません。アンカースクリューを使用することでその問題を解決できます。
アンカースクリューは「インプラント矯正」とも呼ばれていますが、歯を失った後に行うインプラント治療とは別物です。顎骨に埋めるボルトも直径1~2mm、
長さ6~10mmと小さく、体への負担はほとんどありませんのでご安心ください。
通常のワイヤー矯正は奥の歯を固定源としています。そのため奥歯が前に移動してしまいます。その問題を解決するために、矯正用アンカースクリューを用いて固定源を補助し、ガミースマイルの治療に役立てます。
インプラント矯正とも呼ばれていることがありますが、歯を失ったときに人工歯根の役割をするインラントとは別物です。
矯正用アンカースクリューのメリット・デメリット
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メリット
- 治療期間が短縮出来る
- 歯を圧下させることが出来る
- 難症例にも対応が出来る
- 矯正用アンカースクリューを外した後も跡が残らない
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デメリット
- 費用が高額になる
- ネジを埋入する手術が必要
- 衛生的に保たなければならない
- スクリューが動揺や脱落した場合は再埋入が必要となる
セラミック矯正を用いた矯正治療
セラミック矯正は被せ物をして歯並びを整える治療法で、色と形を同時に替えたい方におすすめです。一般的な矯正治療よりも治療スピードが早く人気がありますが、歯茎を改善することはできないため、ガミースマイルの治療として行う場合は歯肉整形や骨整形の併用が欠かせません。
○歯肉整形とセラミック矯正治療
歯肉整形とは、レーザーや電気メスなどを用いて歯茎のラインまたは形を整える方法です。切除する範囲は2~3mmと少なく、目立った傷が残る心配はありません。歯茎の範囲が広くて歯が小さく見える場合に適しています。ガミースマイルの治療では、セラミック矯正や、歯の表面にセラミックでできた薄いシェルを貼り付けるラミネートベニアを併用するのが基本です。理由としては、歯肉整形後に知覚過敏がおこるリスクが高いことと、歯茎の後戻りを防止することが挙げられます。
歯茎を除去するデメリットを補う治療を加えることで、より満足度の高い仕上がりになります。
○骨整形とセラミック矯正治療
骨整形とは、顎骨の厚みを減らして形や歯の長さを整える方法です。骨を触るため歯肉整形よりも時間や費用がかかりますが、歯だけを無理に動かして治すよりも仕上がりがきれいです。
骨整形の後は歯根が露出するため、セラミック矯正との併用が必要です。知覚過敏やバランスの不具合を治し、快適で美しい状態に仕上げます。術後すぐに最終的な被せ物を入れることはできませんが、仮歯を装着するため問題ありません。
歯肉整形とセラミック矯正治療
歯肉整形はレーザーや電気メスなどを使用して、歯茎を2~3mmほど切除しながら不揃いなラインや形を整える治療方法。歯茎が大きく被さっていて、歯が小さく見える場合に適した治療方法です。
単独で治療を行うことがありますが、歯並びを綺麗にするため、歯茎の後戻り、歯質の露出が増えることによる知覚過敏の防止のため、ガミースマイルの治療ではセラミック矯正やラミネートベニアを併用して行うことがあります。
ラミネートベニアは歯の表面を一層削り、ネイルチップのようにセラミックの被せ物をする治療方法です。
ガミースマイル骨整形とセラミック矯正
歯肉整形と顎の骨の厚みを切除するガミースマイル骨整形を行い、歯の長さを整える治療方法です。手術後は歯の根っこが多く露出するためセラミック矯正を併用します。
セラミック矯正と併用して治療を行うので、術後すぐに仮歯の装着します。そのため、その日から整った綺麗な歯並びになれます。
セラミック矯正のメリット・デメリット
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メリット
- 矯正よりも美しい結果になる
- 治療期間が短い
- ガミースマイルの改善と同時に美しい歯が入る
- 後戻りの心配が必要ない
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デメリット
- 健康な歯を削る必要がある
- 歯茎の手術が必要になる
歯肉切除でガミースマイルを改善した症例
- 年齢
- 42歳
- 来院理由
- ガミースマイルを治したい
- 治療回数
- 6回 6ヶ月
- 処置
- 歯肉切除(クラウンレスニング)+ラミネートべニア
- 費用
- 130万円
- 結果
- 歯肉がより健康になった。美しい歯が入り、ガミースマイルがなくなり満足度が高かった
ラミネートべニアと歯肉切除でガミースマイルを改善した症例
- 年齢
- 38歳
- 来院理由
- ガミースマイルを改善したい
- 治療回数
- 6回 6ヶ月
- 処置
- 歯肉切除+ラミネートべニア
- 費用
- 140万
- 結果
- 大変な満足が得られた
よくあるご質問
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Q
矯正用アンカースクリューの設置方法について教えてください。
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Aアンカースクリューを埋め込む部位に局所麻酔をし、しっかりと効いていることが確認できたら専用のドライバーを使ってアンカーを入れていきます。治療中の痛みは、ほとんどありませんのでご安心ください。ドライバーを使用することで必要最低限の穴で済むため、安定して定着しやすくなります。
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Q
矯正用アンカースクリューを入れると痛みは発生しますか?
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A
入れるときは麻酔が十分に効いているため、痛みはほとんどありません。施術時間も1本あたり約20分と短く、体への負担は少なめです。設置後、麻酔がきれたときに痛みがでる場合もありますが、処方する痛み止めで対処できるレベルですので心配はいりません。多くの場合、施術翌日には痛みが落ち着きます。
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Q
矯正用アンカースクリューは使用中に痛みがでることはありますか?
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A
アンカースクリューは埋め込んですぐに使用するわけではありません。顎骨に固定されるまで2~3か月ほど期間をおくため、痛みや違和感はなくなります。しかし、固定されるまでの間にアンカースクリューの周囲の組織が感染症をおこすと、痛みが発生したり、脱落したりする場合もあるため気をつけなくてはいけません。正しいお手入れ方法については歯科医院で分かりやすくご説明いたします。
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Q
矯正治療が終了したらアンカースクリューは除去するのでしょうか?
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A
歯並びやかみ合わせが整って矯正治療がこれ以上必要ないと判断されたときは、歯の表面に貼り付けた装置やワイヤーと同じようにアンカースクリューも除去します。埋め込んでいた部位に傷跡は残りませんのでご安心ください。
治療の支払いについて
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治療費について
治療費は現金、各種クレジットカード(一部を除く)、デンタルローン(分割)でのお支払いが可能です。治療にあたっては必ずお見積りを提示し、ご納得いただいてから治療を開始いたします。
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医療費控除について
医療費控除とは、自分自身や家族のために、その年の1月1日から12月31日に支払った医療費がある場合に、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。
1年間で10万円を超える医療費を支払った人でしたら、確定申告をすれば税金が戻ってくる場合があります。詳しくは、最寄りの税務署にお問い合わせください。